ナビレラミュージカルの舞台感想!高く飛ぶために必要なこととは?元子役の演劇感想
元子役ライターの宇野あゆみです。先日、ミュージカル「ナビレラ」を見てきました!私は中学生の時、演劇と共にバレエをめっちゃ頑張ってた時期があり、今も趣味でレッスンに行っています。70歳がバレエを始める話し、これは見るしかない!とチケットを取った私。「高く飛ぶために必要なこと」を学びました!
ナビレラに興味を持ったワケ
「ナビレラ」は、70歳のおじいちゃんがバレエを始めるという韓国マンガが原作のミュージカル。
韓国ではドラマ化もされているみたい。
ミュージカル、バレエ、夢を追いかける人という私の好きな要素がいっぱいつまった舞台じゃん!と、気になっていました。
幼稚園の時にミュージカルを見に行き、やりたい!と劇団に入った私。
その後子役として活動し、大人になってからもミュージカルや舞台を見に行くのは大好き!
とはいえ結婚して子供を産んでからは、あれもこれも見に行けるわけではなくなり、
友達が出る舞台を見に行くくらいでした。
そんな子供たちももう中学生。
ライターの仕事を始めたのもあり、最近は興味のある舞台を少しづつ観に行こう!と情報収集しているうちに知った「ナビレラ」という作品。
さらに、バレエは小さいころ、従妹が習っていて一緒に始めたのがきっかけ。
中学生になってからは週4~5でレッスンするくらい夢中でした。
今も大人クラスのレッスンに行ってるよ~!
公演日が近づくにつれて観に行きたい気持ちは大きくなり、直前だったけど運よくエポスカードの優待チケットをゲット!
台風も心配でしたが無事観劇が叶ったので感想をまとめました。
ミュージカル「ナビレラ」ネタバレ感想
さて、ここからはネタバレを含む感想を書いていきます!
これから公演を見る方、マンガを読む方はあとでまた来てくださいね~!
圧倒的すぎる主人公チェロク(三浦宏規)の魅力
いや~~~すごいですね三浦宏規さんという俳優は。
彼の舞台を初めて拝見したのですが、舞台に立った時に引力のように人の目を引き付けるスター性のようなものを感じました。
バレエは、基礎ができてないとどうしても「なんちゃって感」が出てしまうのですが、三浦さんは5歳からバレエをはじめ、コンクール出場経験もあるそうで、とにかくひとつひとつのポーズが美しい。
ピルエット(回転)の正確さ、ポーズの見せ方、顔の付け方、すべてにおけてチェロクというダンサーを全身で表現されていたと思います。
舞台を見る前は、大変失礼ながら「バレエが踊れる俳優さん」というだけでキャスティングされたのかな~なんて思っていたのですが、ごめんなさい。
歌も演技もすごかったです。
それもそのはず、千と千尋の舞台「ハク」に抜擢されたかたですものね・・・!
才能があるけど素直になれない、お母さんへの想い、将来への不安…もがいて生きようとする若いチェロクの葛藤がすごく伝わってきました。
7月の舞台「BOLERO-最終章-」も楽しみです!
深すぎるドクチュル(川平慈英)の演技に涙
70歳がバレエ!?という川平慈英さん演じるドクチュルには勇気をもらいました。
70歳でバレエになぜ挑戦したのか?本気でバレエをやりたいのはなぜか?
ただ残り少ない人生、夢を追いかけていきたい!というだけじゃないのがナビレラの深いところ。
ただ夢を追いかけて頑張った老人のお話、めでたしめでたしじゃないんだよなぁ。。。
ドクチュルは実は認知症を患っていてというのが1幕の終わりなんだけど、忘れていくことの恐怖や怯え、でも後悔しないで生きたいというドクチュルの歌がすごく染みた。
私は37歳になったばかりだけど、7歳から大人の中で仕事をはじめて、23歳で子供を産んだので、なんかもうサードステージなような気がする笑
なので、人生も終盤にさしかかって「残り少ない」という気持ちがなんとなくわかるなぁ。
もちろんまだまだ40歳手前のひよっこが何ってんだ!ってかんじなんだけど、私の人生、あと40年くらいしかないのかなと思うと、悔いのないように生きたいと思うんだよね。
大人になると表現しづらいよね…家族の愛
主演のお2人はもちろんのこと、周りを固めるキャストの方々も精鋭ぞろいだった。
ドクチュルの妻、岡まゆみさんは、家族思いのいいお母さんて感じ。
ドクチュルと2人で歌うデュエットは泣いた…!
調べたら、去年観に行った「マチルダ」の図書館司書ミセス・フェルプスを演じた方でした!
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あとね、世代的に狩野英孝さんといったら「ラーメンイケメン」なわけですよ。
今回初のミュージカルご出演とのことですが、歌がすごい響く・・・!
「僕はお父さんに今まで応援してもらった、最後までやり切れといってくれたでしょう?」と、父であるドクチュルのバレエを応援する歌を熱唱するのだけど、お父さんを思いやる気持ちと今度は自分が背中を押してあげたい!というのが伝わってきたなぁ。
オレノグラフィティさん演じるまじめすぎる?もう一人の息子の歌もよかった。
ソロのあと、「不器用だけどあなたがお父さんを心配してるのはよくわかってるから」とお母さんが見つめているのもよかったなぁ。
なるほど!!高く飛ぶために必要なことは…?
ナビレラ、ストーリーも演出も、ものすごくよかったんだけど、私が一番グッと来のは、
「高く飛ぶためには、プリエのようにじっと耐える時間も必要」ってとこ。
仕事でもなんでも、結果を追い求めて焦ってしまう。
でも確かに、バレえのパでいうグランジュテやグランパディシャなど、大きなジャンプをするためには踏み込む力が必要。それにはぐっと足を曲げる動作の柔らかいプリエが大事だよなぁ。
大きく飛躍するために、辛いけどじっと低空飛行で耐える。蝶になる前のさなぎのように。
そういう時間も必要だっていうのをナビレラは改めて気づかせてくれたなぁ。
37歳、まだまだこれから!
もっともっと頑張ろうと勇気をもらえました。
原作マンガ買ってみた
舞台を見た帰りにソッコー注文した原作マンガ。
まずは1、2巻をゲットしました!
韓国のマンガなので、横書きで左開きなのが慣れない…と思ったけど、そんなことはどうでもよくなるくらい引き込まれました…!
舞台と原作はここが違うんだ~!というのを見つけるのもまた楽しい♪
まずは一巻からkindleで買うのもおすすめ~!
オールカラーで読み応えたっぷりです!
原作のほうがシムさん、可愛い印象…。
続きを読むのが楽しみです!
まとめ
#ナビレラ ㊗️開幕!🎊
「あとすこし、もう少し頑張ってみよう」
観てくれた方がそんな気持ちで劇場を後にしてもらえるような舞台を目指し、始まった稽古。キャストとスタッフに尊敬と愛があふれとります。カンパニーの成長を見ながら私が勇気をもらう毎日でした。
愛しい蝶たち…追い風に乗って飛べ🦋 pic.twitter.com/3RHtxqoYfL— 桑原裕子 (@baramusi) May 20, 2024
上演台本・演出の桑原裕子さんのXポスト。
本当に、「あとすこし、もう少し頑張ってみよう」と思って劇場を後にしました。
カンパニーのみなさま、素晴らしい作品をありがとうございました!!
これからも舞台や本の感想を書いていくので、インスタやXをフォローしてもらえると嬉しいです♪